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お知らせ

受験生諸君へ (更新)



生命歯科医学教育のフロントランナーとして

日本歯科大学生命歯学部長   住友 雅人

平成24年度の大学受験シーズンが始まった。この時期はインフルエンザなどの感染性の病気が流行する。予防のための手洗い、うがいの励行はもちろんのこと、歯磨きなどの口腔ケアが非常に有効だ。受験生諸君には、体調管理に十分すぎるほどの配慮をして万全の体制で試験に臨んで欲しい。
さて、全国29の歯科大学、歯学部で「生命歯学部」の名を冠したところは2校ある。本学部と日本歯科大学新潟生命歯学部だ。学部名称は、本学創立100周年にあたる平成18年4月1日をもって変更された。変更に際して、文部科学省をはじめ学内外にコンセンサスを得る大いなる努力が必要だったことはあまり知られていない。
なぜ「生命歯学部」なのか。本学の教育姿勢を紹介してその疑問に答えよう。
 従来、医学部といえば生命をつかさどる学問とすぐにイメージするが、歯学部と聞いて、生命まで思いあたることはまれであった。歯科のイメージは「歯の外科」だったのだ。しかし、「歯および歯科」が生命の維持と密接な関係を持つことは、最近の歯科医療においては常識になってきている。高齢社会の今、いつまでもおいしく食べること、楽しく話すことが、「元気に生きること」にとっていかに重要なことかを、社会が認識しつつあるのだ。日本歯科医師会では、医科の「生命の医療」に対峙して、QOL(Quality of Life)の維持向上を図るところから、歯科を「生活の医療」と呼んでいる。生命歯学を冠する本学が諸君に提供する教育は、まさに、これから社会が求める健康寿命の延長に貢献しようとするものである。
 ここで本学部の特徴ある科目を紹介しよう。入学と同時に病院医療概論という科目が始まり、附属病院での医療現場の体験実習を行う。ここでまず、現在の歯科医学が関わる分野の広さを知ることになる。またそれを補完する形で医療コミュニケーション学や医療管理学を、早くも第1学年の前学期に学習する。
第2学年には生命歯学探究という科目を設けている。23の分野から学生自身が一つ選択して、少人数で1年間にわたり研究現場にどっぷり浸かるというものだ。そこでは研究テーマを設定し、まとめあげるという作業が行われる。1年間で生命歯学をより深く知ることになろう。またこの経験は将来、研究者として生きるきっかけにもなっている。
第5学年になると、それまで学んできた知識、技能そして医療者としての態度を発揮する場がやってくる。1年間の臨床実習だ。本学部の臨床実習は、文部科学省が求めている診療参加型実習を確実に具現化している。すなわち患者さんと直接対峙し、信頼関係を構築し、自分自身も診療を行う形を確立している。患者さんの担当者として接することから、歯科医療をとおして、ヒトの「生命」と「生活」を多面的に学び、生命歯学の基本を身に付けることになる。またこの臨床実習によって、卒業後に必修とされている歯科医師臨床研修のスタート時点で、どこに出しても恥ずかしくないレベルに到達できている。
 本学部は、「歯の外科医」として匠の道を歩む人、あるいは、しっかりとしたコミュニケーションがとれる歯科医師など、社会の多様化するニーズに十分対応できる人材の育成に力を入れている。本学部の長い教育経験の中からいえることは、われわれが求めているのは、理系学力が優れている学生にかぎらないということだ。国語力が高い人は患者さんとのコミュ二ケーション能力をつけ易い。これからは患者さんとの協調を中心とした予防歯科、高齢者の口腔ケア分野はますます発展していく。文系を専攻している人にはこれらの領域で、十二分に活躍していただきたい。
 本学部の教育姿勢である「生命歯科医学」は、多くの方々に門戸を開いている。われわれの教育技術の高さをもって、生命の本質にふれようとする多様な学生との出会いを待っている。
ぜひ挑戦していただきたい。