カスタマーハラスメントの防止に関する指針

日本歯科大学附属病院

カスタマーハラスメントの防止に関する指針

2025年8月

日本歯科大学附属病院

1.     はじめに

日本歯科大学附属病院は、「私たちは、生命歯学を通して、健康な喜びとともにつくります」という理念を掲げ、質の高い医療の提供を行っております。

しかしながら、一部の患者(ご家族含む)から当院の職員に対して、過度な要求や悪質なクレーム等の行為や迷惑行為が多数発生しております。

令和7年度4月1日付で「東京都カスタマーハラスメント防止条例」が施行されました。当院では、安全な医療を皆様に提供するため、「カスタマーハラスメント(ペイシェントハラスメント)の防止に関する指針」を作成いたしました。

 

2.     カスタマー(ペイシェント)の定義

当院におけるカスタマー(ペイシェント)ハラスメントとは、患者・ご家族または関係者による、妥当性を欠けた要求や社会通念上相当な言動(例:威圧・暴言・暴力・セクシュアルハラスメント等)により、当院の就業環境を害されることを指します。

この定義は、厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」および関連する法令や行動指針に基づいています。

 

3.     カスタマー(ペイシェント)ハラスメントと判断される行為

・他の患者や職員にセクシュアルハラスメントや暴力行為があった場合

・大声による罵倒、暴言また威圧的な言動による職員や他の病院利用者に迷惑を及ぼすこと(尊厳や人格を傷つける行為)

・一方的な主張等による長時間の電話や複数回の電話により病院業務に支障を与えること

・医療従事者の指示に従わない行為(院内での飲酒・喫煙等)

・正当な理由がない院内立ち入り、長時間とどまること、居座り、退去の指示に従わない

・謝罪や謝罪文を要求すること(土下座や念書の要求等)

・院内の機器類の無断使用、持ち出し、器物破損すること

SNSやインターネット上での誹謗中傷

・病院職員に対する盗撮行為

・宗教の勧誘活動

・その他、医療に支障をきたす迷惑行為

 

上記の行為は、例示でありカスタマー(ペイシェント)ハラスメント・迷惑行為は

これらに限定されていません。

4.     発生した場合の対応

カスタマー(ペイシェント)ハラスメントと判断される行為(言動・迷惑行為)が認められた場合は、診療のお断りや院外退去命令を行います。当院は、患者・ご家族の権利を尊重しつつ職員の人権保護を最優先し、必要に応じて毅然とした対応を取ります。

悪質な行為や犯罪行為と判断した場合は、警察や弁護士を含む第三者に相談のうえ、厳格に対処いたします。

 

5.     おわりに

日本歯科大学附属病院では、患者(ご家族含む)との信頼関係の構築を第一に考え安全・安心な医療を受けていただけるように努めてまいります。患者・ご家族の皆様におかれましても、本方針の趣旨をご理解いただきますようご協力お願いいたします。