所属構成員等
主任教授 | 添野雄一 博士(歯学) |
---|---|
兼任教授 | 田谷雄二 博士(歯学)(初年次教育担当) |
講師 | 佐藤かおり 博士(歯学) |
助教 | 工藤朝雄 博士(歯学)、埴 太宥 博士(歯学) |
大学院生 | 坪﨑健斗 |
客員教授 | 島津德人 博士(歯学) |
客員講師 | 手代木一人 博士(歯学) |
非常勤講師 | 飯高輝久、大久保悟、須藤豊哉、田中克法、中村千晶、西村一郎、藤田和也 |
研究テーマ
口腔癌(扁平上皮癌)の浸潤・転移機構の解析
口腔癌の浸潤・転移メカニズムの解明を目指して、舌癌モデルマウスおよび口腔癌スフェロイド/オルガノイドを用いた癌母組織・リンパ節転移病巣における組織環境(脈管・神経組織の新生・改変)の構造解析を行っています。また、高精度の口腔癌病理診断基準の策定に向けて、早期粘膜病変の外科切除検体を用いて、細胞増殖活性、上皮細胞表現型、癌抑制遺伝子の発現分布を指標とした悪性度評価法の開発を進めています。
顎顔面組織の発生とその異常
複雑な細胞間相互作用を経て発生が進む胎生初期の顎顔面組織(マウス)を対象として、血管・リンパ管ネットワークの成立機序や神経軸索伸長・筋組織(舌筋)発生について分子動態および3次元的な組織構造解析を行っています。発生過程の異常による奇形発症(唇裂・口蓋裂など)についても細胞・動物レベルで検証を進めています。
機能性ノンコーディングRNAの分子動態解析
ヒト疾患の病因となる低分子RNAについて検索しています。これまでに悪性リンパ腫に関連した核小体内RNA分子(SNORD50)のノックアウトマウスモデルを確立し、脳神経疾患に関わる新規MBII-52 RNA-タンパク複合体の単離にも成功しています。現在、口腔癌の神経浸潤(PNI)に関わるノンコーディングRNAに着目して検索を進めています。
口腔病変の比較病理学的解析
扁平上皮癌や歯原性腫瘍などの口腔病変の成立機序を明らかにするため、ヒト以外の高等哺乳動物(イヌ、ネコ、オランウータン等)を対象として、病態の基盤となる組織構造変化や分子発現様式の比較解析を行っています。また、共同研究として、動物園飼育個体の口腔病態解析や両生類(イモリ)の顎顔面組織再生機序の解析を進めています。
学生教育
第2学年 | 病理学(基礎病理)、生命歯学探究実習 |
---|---|
第3学年 | 病理学(口腔病理)、病理学実習 |
第4学年 | 病理学(演習)[総合基礎歯学] |
第5学年 | 病理学(必修/総論)[総合歯科医学] |
第6学年 | 病理学(必修/総論)[総合科目] |
病気の成り立ちや病態を学ぶうえでは、生命体の構造と機能の理解を基盤として、多岐に及ぶ臨床事項との関連付けが必要不可欠です。病理学講座では、病理学履修のサポート教材として、電子書籍(EPUB)や病理診断力を養うデジタルコンテンツを提供しています。第3学年での病理学実習においては、コンピュータ端末で高精細な病理組織標本を観察できるバーチャルスライドシステムを導入しており、学生-インストラクター間のみならず、学生同士で活発にディスカッションしながら病態について学べる実習スタイルを取り入れています(本実習システムは私立大学情報教育協会賞[優秀賞]を受賞しています)。